夫の耳が遠くなったことで、本人以上にわたしの生活習慣に思いがけない変化が
年配夫婦のあるある話。ひとのことは言えない立場とは思いますが、夫の耳の聞こえが数年前から悪化の一途を辿っています。そのせいか、なぜかわたしの方に深刻な生活習慣の変化が現れて、実に困っています。
おそらく、先に「耳の聞こえ」に衰えを感じたのはわたしの方だと思います。
テレビの音が聞き取りにくい
というのが、最初の気づきだったかと。
「聞こえない」のではなく、「聞き取れない」のです。
どっぷりと没入したいドラマなどのときは、本当に深刻です。
どんなに巻き戻して再生しなおしても、「ちょっと何言ってるかわかんない」状態。
でも、最近のテレビはありがたいですよね。
字幕がでるんですよ、字幕が!
今では、ストーリーのあるものは大抵、字幕付きで見るようにしています。
夫が字幕付きを見るようになったのは、わたしより少し後でした。
彼は大音響でテレビを見ることを好むので、「聞こえなければ大きくすればいい」という主義。
でもわたしが「とってもとっても静かなのが好き」なことを訴え続けたので、折れて字幕派に移行してくれました。
テレビの聞こえはそれで一応の解決を見たのですが、問題は「会話」です。
まずは、「夫が話し、わたしが聞く」のパターン。
夫の耳の聞こえは、おそらく義父譲りだと思います。
持病も同じなので、遺伝的にそこも関係しているのかもしれません。
「聞こえない」度合いはわたしより遥かに深刻で、そのことを当然自覚しています。だからこそ!という理由らしいのですが、夫は極力”小さな声”で話そうとします。
ん?
どゆこと?
と、お思いですよね。
本人曰く、「大きな声で話すと、自分の耳が遠いことがバレるのが嫌」なんだそう。
わたしだって、聞こえが悪くなってるのに、あまりにも殺生ではありませぬか。
そして、「わたしが話し、夫が聞く」のパターン。
夫の聞こえが悪くなりはじめたころ、何度も何度も「ん?」「え?」と聞き返されるのがとてもストレスで、絶対に一度で聞き取ってもらおうと思ってめちゃくちゃ大きな声で話すようになりました。
今や、話し相手は専ら夫ばかりですから、「話すときは、自分でもビックリするくらい大声で話す」という習慣が身についてしまったんです。
それで何が困るか?
わたしが誰かに話しかけるときの音声ボリュームが、常に最大になっていることです笑。
これは実に困りごとです。
恥ずかしいです。そして疲れるんです。
普通の会話をしているだけなのに、喉が枯れそうになるんです。
もう90になろうというわたしの母や、夫の母に話しかけるときは、特にその「習慣」が最強レベルで発動されてしまうのですが、うっかり正常の音量で話しかけても、彼女たちは一度も聞き返したことがないんですよね。
わたしの理想の「穏やかな、息切れのしないトーク」がちゃんと成立するんですよ。
わたしが最大ボリュームで会話しなければいけないのは、どうやら夫ただひとりだけのようです。
夫と話すとき、あんまり顔を見ないで話すから、余計に聞き取りづらいのかなあ笑。
他の人と話すときは、ちゃんと顔を見て話すもんね。
わたしは、テレビの音も、音楽の音も、かすかに聞こえる程度が好きだし、もっと言うと、なんの音も聞こえない、「シーーーーーーン」と静まり返っている空間が一番大好きなんですよ。
静寂の中で1日中いても飽きないくらい。
なのに、今の生活の中で、自分自身の話す声が一番大きい騒音だなんて、なんて悲しいことなのかしらね。
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