無料体験の誘い文句に潜む巧妙な罠!まんまと引っかかってしまった、痛すぎる被害額
まさか自分がこんな手口に引っかかるなんて!サブスクの無料体験を申し込んだばかりに、意図しない高額契約を結ばされて大損の窮地に。「タダより高いものはない」を痛感した教訓系実録。今日は毒、いっぱい吐きます笑!
もくじ
我が家はサブスクまみれ
現代社会を生きていると、いろいろな局面で目にする定額制の契約形態「サブスクリクション」、通称:サブスク。
Amazon PrimeやU-NEXTなど、我が家ではインターネットテレビで使うケースが多いです。
そしてそれらは夫が管理する、家主名義のもの。
わたしが自分名義で契約しているものもあります。
グラフィック系のサブスク、Adobeのソフトです。
デジタルグラフィック界を牛耳るAdobeのソフト
Webデザイナーやイラストレーターなど、グラフィック系のお仕事をしている人にとっては欠かせないAdobeのソフト。
写真の加工をする「Photoshop」やイラストを作成する「Illustrator」などが代表格です。
イラストの世界では通常、この「Illustrator」でしか作成できないファイル形式で売買がなされるため、他のソフトでは代えが効かないというのが現状。まさに、Adobe社の一人勝ち状態です。
「Illustrator」は昔、5万円くらいする「買い切り」のソフトでした。
庶民にはとても手の出ない高嶺の花でしたが、近年サブスク制に姿を変え、毎月支払い続けなければ使えなくなる、これはこれでまた大層恐ろしいシステムへと変貌を遂げています。
自分がデザイン系の学校に通ったとき、当時「Illustrator」は月額3,000円ほど(年額に換算すると40,000円程度)でしたが、このIllustratorを含むAdobe系のソフト数十種類全てが使い放題の「Creative Cloud オールコンプリート」というプランが”学割”で月額1,500円というドリーミングな価格で購入できる立場となりました。学友はみんな、そのプランを結ぶこととなり、わたしも右に倣えでご契約。
以降、学生でなくなったときに倍額となり、年々値上げがなされ、そのまま支払うよりは年額4万円ほど支払ってインターネットスクールの学生となり、「学割」の権利を保持して価格を抑える•••など四苦八苦しながらも「Creative Cloud オールコンプリート」を使い続けていたのですが、その抜け道プランでさえ年額70,000円ほどに値上げされることとなった今年、いよいよ継続が困難となりました。
ひどい・・・ひどすぎるっ
それまでドリーミングだったプランが悪夢のプランへと様変わりしたことを機に、わたしは「Illustrator」のみが使える単体プランへと切り替えをしました。それでも、年額34,000円ほどです。
この出費が、今のこの無職で無収入な自分に果たして相応しいのかどうか、ずいぶんと悩みはしましたが、わずかでもイラストのストックサイトで売り上げが出ていて、尚且つ今後はこのルートを開拓したいと願っていることもあり、
いつか、元を取ってやるゾ!
•••の決意のもと、日々創作活動に勤しんでいたわけなのです。
Adobe Stockという、別枠のサブスク
Adobe社が運営するものの中に「Adobe Stock」という素材の売り買いができるシステムがあります。
クリエイターたちは自分たちの作品をアップし、デザイナーたちは気に入った素材を購入して製作物に使う•••という「持ちつ持たれつ」の場であります。
このシステム、通称:ストックサイト、と言いますが、Adobeの他にも「Illust AC」や「PIXTA」などいくつかあり、わたしも「デザイナー」としても「購入者」としても、大いに利用させていただいています。

中でも、Adobeのストックサイトは世界中の力自慢なクリエイターたちがこぞって参戦しているので、クオリティという意味では他と一線を画す別格の存在となっているのです。
こちら、無料素材も多数置いていますが、プロのクリエイターが描いた驚愕の作品全てがダウンロードし放題の「Adobe Stock」サブスクプランというものもありまして。これは上述の「Creative Cloud オールコンプリート」には含まれていないので、別途料金を支払わなければ恩恵に預かることができません。当記事執筆時点で年額30,000円は下らない、とてもじゃないけどお近づきになれないプランです。そこまで手を伸ばさずとも、無料素材で十分にことを成すことのできる高品質揃いなので、わたしは長年ずっと「無料素材」のみでデザイナー稼業を続けてきました。
Adobe Stockのサブスクにニアミスする必要に迫られ•••
今回の騒動。
Adobe Stockの魔宮に足を踏み入れることとなった理由が、これまた泣けるんです。
きっかけは、とあるフリーでのお仕事のこと。
契約開始のころ、無料素材で作ることができるサンプルを複数提示したものの、時間の経過とともにそれらの一部が有料素材へと移行されてしまい、運悪くクライアントがその有料素材になったもので新たなデザインを作って欲しいと言ってきたことが始まりでした。
すでに見積もりは済んでいて、別料金をいただくことはできないし、かと言って「このデザインではできない」と別案に切り替えてもらうことも流儀に反しています。
困り果てたときに見つけたのが「Adobe Stock無料体験」のヘッドライン!
こちら、申し込みをしてお試しをし、一定期間内に契約解約すれば一銭も支払う必要がないというスグレモノ。
わたし自身、そもそも必要なのはたったひとつの素材のみでしたから、
無料体験に登録し、それをダウンロードした瞬間に解約すればいい!
はい、無料体験に申し込みました。
必要な素材、ダウンロードしました。
•••と!
今までの「無料素材」というフィルタリングを解除して浮上してくる作品は、それはそれは目を見張るほどの美しい作品たちでした。
今回のお仕事も、よりグレードアップできるかもしれない!
今日の今日で解約などと貧乏臭いことを言わず、この機会を多いに利用しようではないか!
そうはしゃいでしまったことが転落への第一歩。
つい欲張って、「さらなるよきもの」を模索しようとした野心と、当時プライベートでも窮地に立たされるほど忙しい案件が乱立していたというタイミングも相まって、気づいたらAdobe Stockの無料期間を過ぎてしまっていたのです。
知らない契約、謎の違約金
Adobe Stockが無料でお試しできるという情報を仕入れたのは、ネットでの体験談でした。
それは執筆が古かったのかもしれないし、事実に反していたのかもしれないし、根本的にわたしが勘違いしていたせいかもしれないのですが、無料期間は1ヶ月•••と信じ込んでいたのです。
なので、事実確認をするのも遅れてしまいましたし、なんならこの期間中に長め滞在の旅行にも出かけてしまいました。
そう、旅から帰ってきて真っ先に確認したときには、すでに無料期間を過ぎてしまっていたのです。パソコンは肌身離さず、旅にも携行していたというのに、わたしは一体何をしていたのでしょう•••。
とにもかくにも、一刻も早く契約を解除しなければなりません。
無料期間からはみ出してしまった翌月1ヶ月の使用料金は、おそらくは取り戻せないでしょう。出費は痛いですが、事実確認を怠るという重大過失を犯した自分への戒めとして、ここは素直にペナルティを支払う覚悟を整えました。
「Adobe Stockの解約方法」のマニュアルに沿って対象のプランを選び、「解約」ボタンを押すと、眼前に飛び込んできた信じられない警告が!
現時点で解約すると、早期解約違約金26,000円
・・・な、な、
なんじゃそりゃーーーーー!!
要は、こういうことです。
わたしは無料期間内に解約手続きをしなかったので、Adobe Stockの年額プランに自動的にスライドされてしまったわけなのです。
年額ですよ。
月額じゃないんです。
これまで縁もゆかりもない相手ならば、クレジットカード番号の入力を求められる時点で拒絶する手段もあったでしょうが、別のプランでお世話になっているので個人情報は握られ済みです。本人に念押しすることもなく、請求を発生させることができてしまったのでしょう。
こちら、「無料体験とは名ばかりの、単なる年額30,000円超の本契約に基づくクーリングオフ期間」に過ぎなかったのです。
やられた・・・
さらに利用者を困惑させる、解約のプロセス
それでも、天下のAdobe社です。
こうして迷い込んだ人を救済するシステムも手厚いことで有名。
サポートデスクやカスタマーサービスのチャットで被害を訴えると、高い確率で解約の手続きと返金がなされてきました。
落ち込んでる暇はありません。
早速、チャットを立ち上げ、窮状を伝えることに。
話は前後しますが、現在のAdobeサポートチャットは、おそらくワールドワイドに部署が分かれていると想像しています。自分が以前、外資系の企業に勤めていたときもそうでした。プロセスAはアメリカ、プロセスBはマレーシア、プロセスCは中国、みたいに、ひとつの作業でもプロセスによって対応する拠点が効率よく分かれていましたから。Adobe社の問い合わせ窓口の担当は、組織ごとなのか個人レベルなのかはわかりませんが、やはりどのプロセスか?どのカテゴリーか?によって振り分けられている模様です。
そして、チャット開始の条件として、「このチャットでは、機械翻訳を使用する場合があります。機械翻訳サービスでは、正確な翻訳ができない場合があります。翻訳された情報の正確性または信頼性を保証いたしかねます。また、機械翻訳の使用に起因する損失または問題について責任を負いません。」という謎の脅しに屈しなければならないのです。そんな無責任で不確かなカスタマーサービスってあります?
話を戻します。解約の手続きをするチャットをわたしは立ち上げました。
以前、プランの変更をしたときも異国の方が話を聞いてくださいましたが、今回もお名前を見るに同様でした。一体どの言語圏の方なのでしょう。彼の、彼女の発する言葉は、わたしの画面に届くときには日本語に変換されているので、表面上は日本語で通じ合えるような錯覚に陥ります。
本日の担当は不慣れな方のようで、送られてくるのは自動翻訳の定型文ばかり。聞いていることに対するドンピシャな答えが返ってきません。会話がまるで成り立たない中、それでもこのやりとりによって次のことが辛うじてわかりました。
- 無料体験期間が過ぎたので、年間契約でAdobe Stockのプランが結ばれている
- 今すぐ解約すると早期解約違反金の支払い義務が発生する
- 特別措置として3ヶ月の無料体験期間を付与する、それによって11,000円程度の節約になる
- 従って次回の引き落としは3ヶ月後になる
3と4以外は旧知の事実ですが、どうやらまずは3ヶ月の無料期間追加付与というのをお願いするよりほかなさそうです。
最もダメージ少なく「手切れ」するには
それでも、最も聞きたかった
- 次回の3ヶ月後の引き落としのあと、支払いがなくなるようにするにはどうしたらよいか
- 月額制にプラン変更することはできないのか?
- とにかく継続の意思はないので、今すぐ解約したいのだけれども、最もダメージ少なく解約するには「いつ」「どんな」手続きをとればよいのか
には回答を得ることができませんでした。
とにかく、締切前に解約すると違約金が発生するし、締切後だと新たな契約が自動的に結ばれてしまうし、そもそも締切がいつなのかもよくわからないし、八方塞がりなのです。
ここはダメもとで。無料期間には素材のダウンロードをしましたけれども、無料期間が過ぎたあとは一切手をつけていないので、その事実を逆手に、年間プラン自体を無効にすることはできないものか・・・?
そうした繊細なやりとりは、母国語を話せない相手では到底無理です。
これはもう、日本語を話せるサービスデスクに電話をかけて、直接交渉するしかない!
調べて調べて調べまくって、ようやくヒットした電話番号にアクセスすることに。
結果。
どうにもなりませんでした・・・
日本人の方だったので話は通じましたが、外国人さんとの不毛なやりとり以上の利点は引き出せずじまい。
とはいえ、新たにわかったこともあります。
- どう頑張っても、この契約をクーリングオフすることはできない
- 早期解約違約金は残る契約期間に支払うべき総額の半額相当
- 3ヶ月の無料期間が付与されたので、現時点では9ヶ月分の半額が早期解約違反金となる
- 早期解約違反金は契約残日数と共に減っていって、支払わなくてよくなるタイミングは1年後
- それでも、Adobe Stockを継続する意思がないのであれば、早期解約違反金を支払ってでも契約解除したほうが確実にお得
- 契約解除の手続きは、今すぐやっても、次の請求確定日=3ヶ月後にやっても、得られる結果は同じである
だけども。
します!しますよ速攻解約!
このAdobe社の時計はUSタイムなので、日本との時差も気になるところです。3ヶ月待って、またうっかり時期を逃したら、正規料金支払うハメに陥り、今回の騒動発端の二の舞になりますから。
そしてこのたびの損失。
なんと15,000円でございます。
うそでしょ•••
悲しいのか悔しいのか、なんだかよくわかりません。
なんとも後味の悪い幕切れ
大前提としてはじめに。契約をきちんと読まず、対応も後手後手になった自分がいちばん悪いということは、言い逃れのできない、動かしようのない事実として掲げておきます。
とはいえ、無料体験を試したばかりに、とんでもない出費と労力とダメージを被ることとなりました。「タダより高いものはない」とは、このことです。めちゃめちゃ疑い深くて、石橋を叩いても渡らない派のわたしが、こんな目に遭うとは•••。
こういっては語弊になりますが、ありもしない儲け話に飛びついて高額を騙し取られた気分。巧妙な詐欺に遭ったような被害妄想?
判断力読解力が年々低下していく今後はますます注意が必要となりますが。
大きな教訓を得たとはいえ、自分の不甲斐なさと被害額の大きさに、めちゃくちゃ落ち込んでいる次第。
これ、相当後を引きそうです•••
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