トリセツショー『100歳×100人 1万年の健康パワーSP』からの学びが尊すぎた
NHKの情報番組『あしたが変わるトリセツショー』。先日放送された、100歳のご長寿さん100人に健康の秘訣をご教示いただく回は、番組が最も伝えたかったしめくくりのメッセージに涙する素晴らしい構成でした。
(2025.01.20 last updated )もくじ
いつも以上に金言てんこ盛りだった神回
2024年12月26日に初回放送を迎えたトリセツショーのタイトルは『100歳×100人 1万年の健康パワーSP』。
毎回ワクワクするような新発見の畳みかけで、タメになったりありがたかったりする当番組ですが、この回はそれに加えて「感動と尊さ」が突き抜けた、まさに神回だったと言えます。
ご協力くださったのは、全国のオーバー100歳100人!
トラクターに乗る100歳の現役農家さんは、中距離を走る世界記録保持者。毎朝2キロのランニングを40年も続けています。
群馬在住の101歳。月曜から土曜まではデイサービスでボランティア活動、利用者は年下ばかり。午後は自宅で絵画教室、趣味の登山。
群馬在住の101歳のおばあちゃんは町中華の達人。週5日は厨房に入り、腕を振るいます。料理を運び、そろばんで売上を計算。
ほかにも、ダンスや水泳など、趣味を謳歌して、にこやかに健やかに長生きされている先輩方。
今回は、この方達の生活習慣を徹底調査し、驚きの事実と結果を紐解いていきます。
人類にとって永遠の憧れである”長寿”。
全集中の学びを、番組で取り上げたキーワードに則って、順に復習していきたいと思います!
キーワード1ー「老化を防ぐ食生活」
最初のキーワードを語る舞台は、鹿児島県奄美島。
100歳以上の割合が全国平均の2.7倍。泉重千代さんの故郷としても有名な場所です。
ご長寿の皆さんが好んで口にするのは、”ミキ”と呼ばれる「米と芋を発酵させた伝統飲料」や、ニガナ(野草)、海藻、食べる味噌、などに代表されるズバリ食物繊維と発酵食品!
奄美の人だけでなく、100歳100人に聞いたところ、「好きな食べ物・健康を意識して食べるもの」のアンケートでは、
- 1位→食物繊維
- 2位→魚類
- 3位→発酵食品
•••と、100人中8割近くの方が野菜・海藻・豆類などの食物繊維を挙げていました。
食物繊維は老化とつながりがある!?
最新の研究で、食物繊維は老化と大きな関係があることがわかっています。
登場するのは、慶應大学の「百寿総合健康センター」。世界最大級の100歳研究を行うこの機関に、全国各地の100歳たちが、血液などの貴重なサンプルを提供してきました。
着目したのは、「加齢に伴う炎症」。
歳をとると、老化した細胞に軽微な炎症が起こり、この炎症が周囲の健康な細胞を老化させ、がんや動脈硬化などの深刻な病気を引き起こすことがわかりました。
だから、長生きするには、炎症老化を抑えることがとっても大切なのです。調査の結果、身近なもので炎症を抑えられる食物の第1位が食物繊維!
食物繊維を積極的に摂取したい
理想としては、今までより1日6グラム多く摂ることを目指したい、ということで、育菌カードなるものがトリセツとして発布されました。いろんな食材に食物繊維がどのくらい含まれているか?を表にまとめたものです。
ダウンロードはこちら↓
キーワード2ー運動が続かない人におすすめの「ちょこ活」
健康に長生きするための2つ目の指標は、運動!
運動は、フレイル予防に役立つのだと言います。
聞き慣れない言葉、「フレイル」
フレイルとは、加齢により筋力活力が衰え、介護一歩手前の状態になることを言います。
体を動かすことは、フレイル予防に絶大な効果を与えるとのこと。
それを体現する方々は•••
若い頃からスポーツを続け、96歳から砲丸投げを始めた104歳
剣道一筋90年の101歳の男性
100歳部門25メートル自由形と背泳ぎの日本記録保持者。20年以上も週5日プールに通う男性の体内年齢は84歳!
とまあ、ここまで頑張らなくても、ハードな運動が続かないあなたには、ちょこちょこ動く究極の健康法「ちょこ活」が推奨されます。
ちょこ活の効果を見てみる
ちょこ活の例としては、自転車、家事など。
運動をする人は、しない人と比べて、フレイルのリスクが49パーセント減!ちょこ活でも45パーセント減が望めるのだとか。
今回ご協力をいただいたオーバー100歳のうち、100人中84人がちょこ活をしているという統計結果が出ています。
たとえば、現役化粧販売員101歳の女性。これまでの人生、運動はしてこなかったが、朝起きてまずはお化粧するところから始まる。そのあと、料理、配膳、洗い物、隅々掃除、洗濯、洗濯物干し、などの朝の家事が終わった後、10日に一度のサイクルで美容院に通う。
ピアノ歴90年の女性。激しい曲がお好みで(弾いているのはショパンの『革命』!)、家事をしている間は立ったまま、愛犬とのお散歩も日課。ルートには長い坂道もあります!
彼女たちが日々ちょこ活で消化しているエネルギーは250〜300calほど。一日中デスクワークをしているビジネスマンが200calに満たないことを考えると、ちょこ活も立派な運動量といえます。
ここで番組が用意したのが、「ちょこ活図鑑」。
ダウンロードはこちら↓
19〜59歳までと60歳以上に分け、METS(メッツ)という強度で運動量を分析・ランク分けしたもの。ご長寿さんに聞いたところ、最も多いちょこ活は草むしりなんだそう。ゴルフや卓球と同じ強度なんです。
都会では庭のある家に住んでいる人が少ないので、「これからはエア草むしりが流行る」(by YOUさん)にひとしきり爆笑しました。
ここで注目、「100歳100人に聞きました!」
3つ目のキーワードに進む前に、大先輩たちに聞いたアンケートの結果が披露されます。番組制作者が登場し、「今回、視聴者に最も伝えたかったこと」として内容が紹介されます。
Q.100年で一番おもしろかった番組は?
- 相撲中継
- ニュース
- おしん
- のど自慢
- 野球中継
- 水戸黄門
ランク外としては、「坂の上の雲」「韓国ドラマ」「ネプリーグ」「ポツンと一軒家」。ご長寿さんに支持される番組は、人気根強いですね。
着目すべきは、2位となったニュース。誰かとお話する話題にしたいから、が理由なんだとか。
Q.座右の銘
無限実行
人生に結論なし
94歳からギターを習い、96歳から絵を描き始めた、100歳の男性。新しいことを始めるのに「年齢は関係ない」というお考え!
すごく心に響きました。
Q.100年で一番うれしかったことは?
2位:家族に関すること、3位:仕事に関すること、4位:趣味に関すること、5位:長生きできたこと、など、「うんうん」と頷けるごもっともな回答を抑えて、一番票を集めた「一番うれしかったこと」とは•••。
1位•••戦争が終わったこと
- 戦争から生きて帰れるとは思っていなかった
- そんな姿を見て家族が喜んでくれた
「健康長寿の秘訣は何か?」との問いに、「今の日本が平和だから」との答えが多く聞かれたそうです。
含蓄がやばいです
心鷲掴みにされました。
キーワード3ー世界も注目!「つながり」
沖縄長寿科学研究センターの90歳の現役医師。
半世紀におよび長寿の研究を行ってきた、100歳のカルテ1000人以上。
健康状態のほか、兄弟や味の好みなど、研究をしつくした結果辿り着いた究極の健康法は、人と人との「つながり」。
100歳100人に尋ねたところ、94人が「気兼ねなく話せる家族や友人がいる」と答えました。
「つながり」には炎症を抑える効果も
カリフォルニア大学の教授も「つながり」に注目をしています。
研究の結果、社会的なつながりを増やせば、炎症を抑えられることがわかったと言います。
教授はその理由として、「人間は最も社会的な動物だから」という仮説を立てています。体力的には弱い人間が、協力しあって大きな動物を捕獲するなど、誰かとつながりを持つときに最もよく働くよう進化したのだと。
東京大学の飯島教授も、「フレイルが起るきっかけも社会的つながりの希薄さが原因である」と分析します。
取材後記
最後に、ご長寿の秘訣として、みなさん「生きがいがある」ことが重要だと結論づけます。
Q.あなたにとって生きがいとは?
人に喜んで会えること、 木村拓哉、生きて成長できること、お客様と接してお話すること、平和を守る運動、ひ孫と遊ぶ、戦友を思うこと•••
2024年9月。
男子1500M走100歳〜104歳の部、世界新記録を達成した日本人男性の映像で番組は締め括られました。
人気ブログランキングに参加しています
最後までお読みくださり、ありがとうございます。
クリックで応援いただけるとうれしいです!